先生が天使になるやつ(パロ小ネタ)

 交通事故で家族を亡くした藤丸立香(17)は葬儀の場に現れた謎の青年から「今から私がお前の後見人だ」と告げられる。何が何だかわからないままに話は進み、エルメロイと名乗る青年はこれから立香が成人し独り立ちするまでを期限に立香の家に同居するのだと一方的に言い放つ。冗談じゃない、見ず知らずの他人、しかも男と同居なんでできるわけがないと拒絶する立香に対しては「その点は安心しろ、私は天使だから男性機能はない。というか、性別がない。男のような外見はしているけどな」。なんかやべーの来ちゃった…とさまざまな手段でエルメロイの排除を試みるも所詮子供の浅知恵でどうにかなるわけでもなし。なんやかやでなしくずしのうやむやなまま奇妙な同居生活が続くのだった。
ある日クラスメイトの男子と共に帰宅した立香はエルメロイに厳しく叱責される。不純異性交遊だの、君のまっとうな成長に対して自分は責任があるだの、珍しく鬱陶しいお小言に立香反発「なによ、親でも恋人でもないくせに勝手なこと言わないで!」(階段を上り自室のドアを激しく閉めてベッドにダイブする効果音) エルメロイは激しい動揺と得体の知れない感情(嫉妬って言うんやで、それ)に苛立ち、立香はその日、昔の夢を見る。
未就学児童のころ、近所の幼馴染と遊んでいたときのことだった。幼馴染は気弱で、いつも立香に引っ張られていた。あるとき遊具で遊んでいたかなんかして怪我しそうになった幼馴染をかばい、立香は腕にけがをしてしまう。痕が残りそうなほど深い傷を負った立香と無傷の幼馴染はそれからなんとなく疎遠になる。目が覚めた立香は腕の傷痕を撫でながらつぶやく。「今頃、どうしてるのかな、ウェイバーちゃん」
種明かしをすると幼馴染のウェイバーは、それからほどなくして車にはねられそうになった立香をかばって命を落とした。仲のいい友達の死を立香が覚えていないのは、幼かったためか、防衛本能が働いたせいか。ともかくその幼馴染が、今なぜか立香の家に住んでいる。自分は天使だなんだと嘯いて。
立香は陶然、どうしてこんなことになったのか尋ねる。「君は本当は、あのとき死んでしまうはずだったそうだ。でも、ボクがそれを歪めた。生き延びた君は、今度こそ死ぬはずだった。君の両親が巻き込まれた交通事故で。でも……それもボクが、そうさせなかった。君に幸せに、生きていて欲しかった。それでボクは叱責を受けて天に落とされ、ここにいる」まさか命を狙いに来たのかと身構える立香。死神扱いするなとエルメロイ。「大体エルメロイなんて名前の天使がいるわけないとなんで気づかないんだもうちょっと勉強しろ(くどくど)」結局何が目的なんだと再度尋ねると、当初の通り「君が成人して、独り立ちするまでを見守る。いつか誰かと家庭を持ち、幸せになるまでを見守るつもりだった、…でも」やっぱり初恋の人が自分以外の誰かと幸せになるなんて、想像しただけで苦しいなと笑うエルメロイ。自分だって同じだと泣く立香。なくなっていたことも覚えていなくてごめんなさい、わたしもずっとウェイバーちゃんのことが好きだった「ちゃんはやめろ、ちゃんは」
そして差し込む光、現れる神(ひょうきん懺悔室)、「おまえのように私利私欲に走るモンは天使失格ぢゃ!人間にでもなってしまえ~~~ただし人間になるには条件がある」「「条件?」」「セックスぢゃ」「いきなりエロ漫画の雑導入みたいなこと言い出したぞこの神」「ただのスケベおやじじゃん!!」
まあそんなこんなで無事結ばれた二人。人間に戻った自称天使はなぜか立香と同い年の姿で転生。幸せに暮らしましたとさ。おしまい。

 

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